【ビジネス】パナ子会社 “着るロボット”海外展開へ 腰の負担軽減
海外販売を始めるのは、腰用のパワードウエア「ATOUN MODEL Y」(アトウン モデル ワイ)。本体を背負い、ベルトで腰や肩に固定して使う。体の動きを電動でアシストする仕組みで、頻繁に荷物を積み替えたり、中腰の姿勢で長く作業をしたりして痛めがちな腰への負担を軽くできる。最大で10キロの重さの負担を減らせるという。実勢価格は1台あたり60万〜80万円。
来年1月にシンガポールの大手物流会社への納入が決まっており、韓国、香港、台湾にも販売を広げる。日本人に似た体格の労働者が多いアジア地域の工場や農場からの需要を見込んでいる。
アトウンは研究開発費がかさみ、平成27年3月期から4期連続で最終赤字を計上しており、今後は海外展開を通じて業績の改善を図る。同様のサポート機器全体で平成32(2020)年度は3千着を販売し、10億円以上の売上高を目指している。
労働者の人手不足や高齢化を背景に、重労働の負担を軽くする着脱式補助機器は、じわりと浸透しつつある。作業者の腰に取り付けて動きを補助するロボットスーツ「HAL」を手がけるベンチャー、サイバーダイン(茨城県つくば市)は26年以降、オムロンや大和ハウス工業といった大手メーカーとの提携を強化した。手数料を支払い、大手の販路を生かした販売促進などを進めた結果、HALの販売、貸し出しを含めた稼働台数は26年末に数十台程度だったが、今年9月末時点で1368台まで拡大した。
実勢価格は1台あたり150万〜200万円、貸し出しは月々5万〜10万円。サイバーダインの担当者は「決して安くはないが、人手不足が深刻で、力の弱い女性や高齢者を雇用しなければならない作業現場での引き合いが特に多い」と話している。
調査会社の矢野経済研究所では、こうした機器を「パワーアシストスーツ」と名付け、国内市場規模は28年度で前年度比46・2%増の26億7600万円(出荷金額ベース)と算出。市場は32年度に40億5千万円まで成長する見通しだ。
(写真)アトウンが開発し、来年海外展開する腰用パワードウェア「ATOUN MODEL Y」。食用廃油の処理工場に導入された(写真中央、同社提供)
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